DCPAM を用いた計算の準備
DCPAM を用いた気候値計算の準備について説明する (確認する).
概要
基本的にはDCPAMウェブページの説明に従う. ここで実行を目指す計算は, 「計算例」の「地球計算結果と再解析データとの比較 (高橋), dcpam5-20161021 版 (気候値実験)」である.
説明のために現在のディレクトリを <TOPDIR> と書く.
読み込みデータの準備
<TOPDIR> に読み込みデータ配置のためのディレクトリ data_Earth を作成.
$ cd <TOPDIR> $ mkdir data_Earth $ cd data_Earth
DCPAM ウェブページの「計算例」の「地球計算結果と再解析データとの比較 (高橋), dcpam5-20161021 版 (気候値実験)」から下のファイルをダウンロード.
- 地形 (ETOPO1) ・土地利用 (Matthews, 1983, 1984, 1985)
- 海表面温度分布 (AMIPII 境界値の気候値)
- 海氷面密度分布 (AMIPII 境界値の気候値)
- オゾン分布 (CMIP5 設定値の気候値の東西平均)
並列計算のためにファイルを分割する. 詳しい方法の基本としてまずこちらを参照すること. しかし, 地球大気計算を行う場合の, 上記リンク先で用いる設定ファイル split.nml は, split_Earth_data.nml を書き換えて用いるのが簡単.
ソースの準備
DCPAM のソースはこちらのファイルを用いる.
- dcpam5-2025-03-04.tgz
ダウンロードして展開.
$ tar xvf dcpam-....tgz $ cd dcpam5-2025-03-04
コンパイル
コンパイル方法の詳細についてはDCPAMウェブページを参照してもらうとして, debian 上であれば, 必要パッケージをインストールの上で下のようにコンパイルできる (エラーに応じて随時パッケージを足せばよい).
ここでは並列実行を考え, compile_with_pkgs.sh 内の
#export MPIFLAG='yes'
のコメントを外す (有効にする). さらに, v2 の k 分布テーブルを用いるようであれば compile_with_pkgs.sh 内の FFLAGS に -DKDV2 を指定する (下のコメントを外す).
#export FFLAGS="-O2 -g -fopenmp ... -DKDONLY -DKDV2"
その上で下のようにスクリプトを実行.
$ bash compile_with_pkgs.sh
"You have successfully built dcpam5." と表示されればコンパイル完了.